窓を開けて換気をすることができない食品工場には、換気設備が欠かせません。食品工場における換気設備の重要性、室内の清潔度を保つ陽圧化など、換気と給気、排気の関係についてまとめています。
通常、食品工場では、窓を開けて換気をするということはありません。
そもそも、食品工場において、外壁に窓を設置すること自体、ほとんどありません。というのも、窓を開けると、外から埃や塵などのゴミや虫などが入り込み、異物混入につながる恐れがありますし、気密性が低くなり、外部側の気流によって埃などが舞ってしまうこともあります。
外部と工場内の室温に温度差があれば結露が発生し、カビなどの菌の繁殖にもつながりますし、窓を設置することで窓枠に埃がたまってしまいます。
こうした理由から、食品工場では窓が設置されることがほとんどないのですが、窓がなくても衛生上の問題が起こることがあります。
近年、食品工場内の低温化によって結露が生じ、その結露からカビなどの菌が発生することが問題になっているといわれています。
また、食品の加熱のためにオーブンなどを使用し、その熱によって室内の温度が上がったり、水蒸気が発生したりすることで湿度が高くなり、結露につながることもあるようです。
食品工場では、室温や湿度が上がると、作業工程や製品の品質に影響を及ぼすこともあります。空気の流れを作り、室内の清潔度を保つためにも、食品工場における換気設備は重要なのです。
食品工場など、清潔度の高さが求められる施設では、「陽圧化」によって空気の流れを作ることで、清潔区域をクリーンな状態に保ちます。
陽圧とは、外よりも気圧が高い状態のことをいいます。空気は、気圧の高い方から低い方へと流れる特性があり、この特性を利用して室内の空気を外気よりも高くすることで、外の空気が室内に入り込むことを防ぎます。
食品工場では、衛生レベルに応じて作業エリアを「清潔区域」「準清潔区域」「汚染区域」の3つに分けていますが、清潔区域→準清潔区域→汚染区域の順に気圧を低くしていけば、清潔区域から汚染区域への空気の流れができ、汚染区域の空気が清潔区域に入り込みにくい状況になるのです。
室内の陽圧化のために欠かせないのが、外調機です。
外調機は、外部からの新鮮な空気を取り込む装置なのですが、ある程度まで冷やしたり温めたりして室内の温度に近づけてから室内に取り込むため、空調システムの負担が軽くなり、省エネと快適性が両立できるといわれています。
さらに、微差圧ダンパーを設置することで、給気によって取り込みすぎた外気を排出調整し、室内の圧力を常に一定に保つことができます。
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