食品を扱う工場では、カンピロバクター、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌といった細菌性食中毒に常に注意を払っています。同時に注意するべきことのひとつが害虫です。食品に混入してしまうと、異物混入として、SNSなどでも大きく注目されてしまいます。ここでは、食品工場で気を付けるべき害虫対策についてまとめました。
科学が進歩している現代においても、食品への異物混入は起きています。特に大きな問題に発展しやすいのが「虫」の混入です。特に夏になると、害虫の混入のニュースをよく聞きます。異物混入の中でも虫の混入は、衛生面の理由以上に、心理的な影響が強く、消費者にとても嫌われるものです。SNSでもあっという間に拡散されてしまい、企業としての信用が失墜します。
食品の回収を行うことになれば、大きな損失にもつながるでしょう。企業の存続を揺るがすほどの問題にまで発展しかねないのが、害虫問題です。
食品工場において、害虫の発生はとても厄介な問題となります。虫は食品がある場所に集まってくることから、食品工場には虫が集まりやすいのです。
食品の衛生と品質、そして企業の信用を守るために、害虫対策の徹底は不可欠な業務と言えます。
そんな厄介な害虫ですが、対策方法にはどのような方法があるのでしょうか。外から入れないことと、工場内で発生させないことの2つの観点から、害虫対策についてみていきましょう。
まずは、食品工場内に害虫を侵入させないことを考える必要があります。施設の気密性を高めて害虫の侵入経路を遮断することが大切です。
しかし、工場には出入りがあります。人が出入りするところがあれば、虫は容易に入ってきます。そのような場所には、エアーカーテンの導入がおすすめです。エアーカーテンは、屋内と外気の間に空気の壁を形成します。空気の壁ができることで、出入り口や搬出路から食品工場内に入ってくることを予防するアイテムです。
光に集まる性質を利用して、出入り口にライトトラップや電撃殺虫器の設置をすることや、遮光処理をすることもおすすめです。
また、防虫ブラシは、フレキシブルに動いて隙間をなくすため、ドアの下部やシャッターの隙間からの虫の侵入を防止できます。
工場内での害虫の繁殖を抑えることも重要です。虫のエサになるものを排除することが大切になります。カビは虫のエサになるため、カビを繁殖させないよう気を配りましょう。
カビは、温度が-5℃~30℃、湿度80%以上で繁殖します。糖分やでんぷん、ホコリなどが栄養です。食品工場内でホコリが溜まりやすい場所は、カビが発生しやすいと考えられます。
調理器具や空調設備の裏、天井裏などは気を付けたい場所です。除湿器などで適切な湿度管理を行いましょう。
害虫のエサとなる汚れをしっかりと落とすことが、日々の心がけとして大切です。短時間で効率よく汚れが落ちる洗浄剤を選定しましょう。汚れの種類や付着状況などに合った適切な洗浄剤で清掃してください。
日常的な清掃で行き届かない壁や排水溝、機器の隙間は要注意です。排水溝は特に虫が発生しやすいため、側面やフタの裏などもしっかりと洗浄するようにしてください。
正しい手順で洗浄するため、SSOPの作成も重要なポイントです。SSOPは、衛生標準作業手順書のことです。SSOPに沿って清掃を実施することで安定した洗浄結果を得られます。洗浄方法や清掃の頻度、洗浄剤の種類や使用濃度などのルールを記載しましょう。
食品工場において、起こしてはいけないことのひとつが害虫混入です。害虫対策は必須業務と考え、最善策を講じる必要があります。害虫対策では、害虫を侵入させないことと、害虫を発生させないことを考えなければいけません。
侵入の防止には、出入り口の対策としてエアーカーテンや防虫ブラシ、ライトトラップなどの導入があります。発生防止には、湿度管理と清掃を徹底してください。安定した清掃を実施するために、SSOPも策定して運用しましょう。
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