食品工場の建設や設備の導入にあたっては、状況やニーズに応じて、建設・設備会社の選び方が変わってきます。ここでは、それぞれの状況・ニーズに合った建設・設備会社の選び方について紹介しています。
食品工場をゼロから、新しく建設する場合には、大手ゼネコンで、食品工場の建設実績が豊富な会社がおすすめです。
ゼネコンは、ゼネラルコンダクターの略で、総合建設業者のことを言います。マンションやビルをはじめ、テーマパークや競技場などの大型建築物を建てる会社です。
設計、施工、研究の3つを自社で行っていることが、ゼネコンと呼ばれる会社の条件となります。
自社で設計、施工、研究を行っているため、知識や実績、ノウハウを豊富に持っています。そのため、ゼロから建設する場合でも的確な提案をしてくれますし、その提案を実現する設計力や技術力、管理力を持っているので安心です。
ゼネコンの中でも、住宅の建設や集合住宅の建設、公共施設や商業施設の建設など、会社によって得意分野が異なります。
食品工場は、他の建物よりも要求される機能が多岐にわたり、衛生面やメンテナンス性なども重要視されることから、食品工場の建設実績が豊富なゼネコンを選ぶようにしましょう。
ゼネコンは建物の設計や建築を多く手掛けていますが、食品工場の中身である食品加工機器を製造しているわけではありません。
中身の設備・機器を導入する際には食品工場エンジニアリング会社も一緒に選びましょう。
食品工場で使用する設備を新たに導入したり、リプレイス(交換・置き換え)したり、食品工場を改修する場合には、設備の製品テストができたり、建築士が在籍している食品工場エンジニアリング会社を選ぶといいでしょう。
とくに設備の導入をメインに行う場合、実際にその設備を試すことができるかどうかは重要なポイントで、設備や機器を導入したけれど、思うような仕上がりにならなかった、自社の扱う食品には適していなかったということになっては、時間もお金も無駄にしてしまいます。
食品工場エンジニアリング会社の中には、食品工場で使用される設備を試すことができるテストルームを保有しているところもあります。
自社の食材を持ち込んでテストできるところもあるので、実際の仕上がりを確認できますし、自分たちの製品との相性を見ることもできます。
また、食品工場の設計・建設に特化しているので、食品工場が求める機能や衛生面、メンテナンス性などを十分に把握していますし、実績も豊富で対応力もあります。
生産量や品質をアップしたい、省エネ化・省人化したいなどの要望をクリアする提案はもちろん、建築士が在籍していることで、動線が悪い、ゾーニングが不十分といった、建物の構造的な問題・課題を解決してもらうことも可能です。
食品工場エンジニアリング会社の中には大手ゼネコンと提携していたり、一級建築士が在籍していたりするところもあります。
設備・機器、生産ラインに応じて提案してくれるため、まずは食品工場エンジニアリング会社に相談してみるのが良いでしょう。
複数の病院や学校、飲食店などの調理を一手に担うセントラルキッチンや厨房に設備を導入する場合、取り扱っている設備や機器の種類が豊富で、必要に応じて、設備や機器の開発・製造を行ってくれる会社を選ぶのが安心です。
調理や加工の現場である厨房やセントラルキッチンでは、求められる設備も専門性が高くなります。
そうした専門性に応じられる知識や技術力を持つ設備会社であれば、万一のトラブルの際にも迅速に対応してもらうことができるので安心です。
原料(農水蓄産物)加工から、惣菜等の加工まで。中~大規模なあらゆる食品工場に向いています。
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調理・加工の補助機器が必要なレストラン・ホテルの厨房、小規模なセントラルキッチンなどに向いています。
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食品加工ロボットの導入やIT物流システムなど、特大規模の食品工場などに向いています。
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各社の公式HPに掲載されている情報を調査し、以下の理由で3社を選定しました。
平井カンパニー…厨房やプロセスセンターに特化したサービス、機器を取り扱っている。
フードテクノエンジニアリング…内装工事や増床に必要な一級建築士が在籍しており、設備(機器)の取り扱い種類が最も多い。
鹿島建設…大手ゼネコンの内、厨房、セントラルキッチン、食品工場の建築に関連するサービスがある。