食品工場で非常に注意しなければならない点のひとつとして、異物混入問題があります。その中でもここでは「毛髪の混入対策」について取り上げていきます。毛髪は毎日抜けるものであることから、どのように混入を防ぐのかといった点は重要な課題となってきます。
そこでこちらの記事では「毛髪混入対策」の「重要性やなぜ混入問題が発生してしまう」のか、そして「毛髪混入対策を行うポイント」などについてまとめていますので、対策を検討する際のヒントとしてご活用ください。
食品工場においては、毛髪混入問題への対策は非常に重要です。成人は1日におよそ70本の毛髪が抜けるといわれており、工場で作業をしている間にも毛髪は抜けていることになります。さらに作業する人数が多ければ多いほど混入するリスクは高まるといえます。
万が一食品に毛髪が混入していた場合には、企業のイメージや信用度に大きく関わるといった点に加えて、毛髪には黄色ブドウ球菌が付着している可能性も否定できません(健康な人でも黄色ブドウ球菌は2〜4割の割合で保菌しているとされています)。このように、さまざまな面において食品工場で毛髪混入への対策を行うことは非常に重要であるといえるのです。
食品工場で毛髪が混入してしまう原因としては、「作業着に付着していた」「作業中に毛髪が落下した」「床に落ちていた毛髪が舞い上がって食品に混入した」などさまざまなものが考えられます。ここでは、それぞれの原因についてなぜ混入が発生してしまうのかといった点を見ていくことにしましょう。
まず考えられる原因として「作業服に毛髪が付着した状態で作業現場に入り、作業中に食品に混入してしまった」という状況が挙げられます。この場合、更衣室にいる間に髪の毛が抜け、作業着に付着したといったケースが考えられるでしょう。
作業着への着替えをしているタイミングのほか、作業着のままで休憩をしている最中に抜け毛がついてしまう可能性もあります。また、更衣室の床に落ちていた抜け毛が溜まっている可能性もあるため、溜まっていた毛髪が舞い上がって作業着についてしまった、というケースも考えられるでしょう。このケースにおいては、作業着のズボンや足首の辺りに毛髪が付着しやすいため注意する必要があります。
作業中に毛髪やまつ毛などが抜けて落下してしまい、食品へ混入するといったケースも考えられます。通常食品工場では帽子をしっかりとかぶることによって毛髪の落下を防いでいますが、例えば作業着や帽子のサイズが作業者に合っていなかったり、作業着や帽子を正しく身につけていない場合には隙間ができてしまい、そこから抜け毛が落下して食品に入ってしまうおそれもあります。
この点を防ぐためには、作業着は自分のサイズに合ったものを着用すること、さらに作業前にはしっかりと身だしなみの確認を行って正しく作業着を身につけた上で作業を行う、という点を守ることが大切です。
工場の床に毛髪が落ちており、何らかのきっかけでその毛髪が舞い上がって混入するケースもあります。毛髪は非常に軽いために、風が少し吹いたりするだけで舞い上がることがあります。また、食品が低い位置で保管されている場合には舞い上がった毛髪が混入しやすくなるために保管場所には注意が必要です。
さらに工場内の清掃がしっかりと行われているかといった点も注意しておきたい部分です。人の通り道にはあまり毛髪は落ちていないものの、壁際や機械の下などは毛髪が溜まりやすい部分となるため、このような場所が十分に清掃されているかといった点も確認しましょう。全員がマニュアル通りにしっかりと清掃を行うことによって、工場内の床に髪の毛が溜まっているといった状況を防げます。
毛髪の混入対策は、食品工場にとって非常に重要なポイントとなってきます。対策のひとつとして粘着ローラーがけをまめに行うという方法もありますが、そのほかにも自動床洗浄機を使用して毛髪の舞い上がりからの混入を防いだり、もし設置をしていなければエアシャワーを導入するといった方法も考えられます。
そのほかにも、使用している設備が古くなっている場合には、機器を見直して異物混入を防ぐといった方法もありますので、自社に合った機器の導入を検討することがおすすめです。このように食品工場の設備を導入する場合には、さまざまな視点から検討していくことが大切であるため、食品工場エンジニアリングに相談し、ニーズに合った設備を探すことがおすすめです。
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