現在、地球環境を保護する点を目的として、特定フロンの廃止や代替フロンの削減が進められています。そこでこちらの記事では、食品工場エンジニアリングで行えるフロン抑制についてご紹介します。食品工場ではどのような対策が考えられるのかを見ていきましょう。
フロンガスは地球環境に非常に大きな影響を与えることが知られています。1970年代にフロンガスがオゾン層破壊をもたらすことが知られるようになったため、フロンガスが規制されるようになりました。以上から、1985年のウィーン条約や1987年のモントリオール議定書により特定フロン(CFC)の製造・輸入が禁止されています。
その後、特定フロンの代わりとしてHCFCやHCFといった代替のフロンが使用されるようになりましたが、モントリオール議定書の改訂によりHCFCも先進国では2020年までに全廃(開発途上国の場合は原則2030年までに廃止)することが求められています(廃止が進んでいるHCFCは、現在は「特定フロン」と呼ばれるようになっています)。また、現在代替フロンと呼ばれているHCFも温室効果ガスとして問題となっていることから、削減目標が京都議定書により定められています。
このようにHCFCの廃止が進められているとともに、代替フロンであるHFCの削減も求められている状況となっています。HFCの削減についてはさまざまな方法が考えられますが、食品工場エンジニアリングで削減できることもあります。
前述のような背景から、食品工場でも環境負荷が高いフロン(HFC等)の削減に取り組むことが必要になります。しかし、実際にはどのような方法で削減に取り組んでいけばいいのか、と悩んでしまうケースもあるかもしれません。そこで、取り組みとして考えられる「自然冷媒冷凍庫」の導入や、設置スペース・生産ラインのレイアウト変更についてご紹介します。
製品保管庫や空調、フリーザーなどに使用されているフロン(HFC等)を削減するための取り組みとして、「自然冷媒冷凍機」の導入に取り組むのもひとつの方法といえます。この自然冷媒冷凍機の導入よって、環境負荷が高いフロンから環境にやさしいとされている自然冷媒への転換が可能となり、フロンの排出削減に取り組めるといえます。
自然冷媒冷凍機にもさまざまな種類がありますので、自社の用途に適したものを選択することも重要なポイントとなっています。導入を行いたいと考えている場合には、自然冷媒冷凍機を取り扱っている企業へ問い合わせを行ってみることにより、自社に合った機器の導入につなげられるでしょう。
近年では冷凍食品の需要が増加している状況ですが、そのニーズに対応するためには扱う商品それぞれに合った凍結方法や包装形態、調理方法や温度帯などさまざまな点における見直しが必要ですが、工場において機器をどこに設置を行うのかといった点や生産ラインのレイアウトの見直しも重要なポイントとなってきます。
このように、現場の運用方法について検討することによって工場が最適化され、結果的にフロンやCO2の排出にもつながるといえるでしょう。
地球環境に影響を与えるフロン(HFC等)の削減については、食品工場においてもさまざまな取り組みが考えられます。こちらの記事で紹介したように、環境へ優しいとされている自然冷媒を使用した冷凍機の導入や、工場における設置スペースや生産ラインのレイアウト変更といった方法が考えられます。
環境に優しい食品工場を実現するためにも、自社にはどのような方法が適しているのかを検討してみることが大切です。
原料(農水蓄産物)加工から、惣菜等の加工まで。中~大規模なあらゆる食品工場に向いています。
対応できる会社はここ!
調理・加工の補助機器が必要なレストラン・ホテルの厨房、小規模なセントラルキッチンなどに向いています。
対応できる会社はここ!
食品加工ロボットの導入やIT物流システムなど、特大規模の食品工場などに向いています。
対応できる会社はここ!
【サイトに掲載する会社の選定条件】 2021年10月時点、Googleで「食品工場 エンジニアリング」と検索し、検索結果10ページまでに表示された、上位41社をこのサイトに掲載しています。
【詳しく紹介する3社の選定理由】
各社の公式HPに掲載されている情報を調査し、以下の理由で3社を選定しました。
平井カンパニー…厨房やプロセスセンターに特化したサービス、機器を取り扱っている。
フードテクノエンジニアリング…内装工事や増床に必要な一級建築士が在籍しており、設備(機器)の取り扱い種類が最も多い。
鹿島建設…大手ゼネコンの内、厨房、セントラルキッチン、食品工場の建築に関連するサービスがある。