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【食品工場の急速冷凍設備】トンネル式フリーザー

トンネル式フリーザーは、食品工場で用いられる急速冷凍設備です。大量の食品を短時間で冷凍できるというメリットがあります。しかし、使用時には注意しなければならない点があり、注意を怠るとトンネル式フリーザーの機能を十分活かすことができません。ここでは、食品工場おける急速冷凍設備「トンネル式フリーザー」の特徴と使用時の注意点をまとめています。

トンネル式フリーザーの特徴

食品工場で大量の食品を冷凍させるエアブラスト冷凍機には、大きく分けて「バッチ式」「トンネル式」「スパイラル式」「IQFフリーザー」の4種類があります。トンネル式フリーザーは、冷凍庫の中にコンベアを通し、コンベアで食品を運搬させながら凍らせます。

冷凍庫の中で強力な冷風を吹き付け、次々と食品を凍らせていくのです。トンネル式フリーザーの特徴は、バッチ式のエアブラスト冷凍機と比較すると、食品に万遍なく冷風を当てられるのでムラなく冷凍できることや、食品の入れ替えが不要で、連続して冷凍できるため短時間で大量に冷凍処理できることです。

トンネル式フリーザーは大型のものが多く、大量生産の食品を冷凍処理する食品工場でよく用いられます。

トンネル式フリーザーを取り扱う際の注意点

トンネル式フリーザーは大型のものが多く、大量に食品を冷凍処理できますが、取り扱う際は大型の急速冷凍機特有の注意点があります。注意点に留意して使用しないと、機器のトラブルや食品のロスに繋がってしまう恐れがあります。

機械トラブルで大量の食品ロスが発生することも

トンネル式フリーザーは大型の機械であり、ひとたびどこかにトラブルが起きると全体に影響が出てしまうため、機械を停止させることになります。トンネル式フリーザーを使用する食品工場では、大量の食品を短時間で冷凍処理する前提で食品を製造している場合がほとんどです。

このため、トンネル式フリーザーに不具合が起きた場合に冷凍設備のバックアップがないと、製造途中の食品が無駄になってしまいます。こうしたトラブル時の食品ロスを防ぐために、日常のメンテナンスをしっかり行い、万一の場合に使用できる予備の冷蔵設備を用意しておきましょう。

霜の除去が必要

トンネル式フリーザーでは、定期的な霜の除去が必要です。蒸発器で冷媒を気化させて温度を下げ、機械内部で大量の空気を冷やすのがトンネル式フリーザーしくみです。

このため、蒸発器の周辺に霜が付きやすくなってしまうのです。蒸発器に霜が付いてしまうと、機械の風の流れが弱くなり、冷凍機能が低下してしまいます。定期的に霜を除去することによって、冷凍機能を正常に保つことができます。

食品切り替え時はコンベアの洗浄が必須

大量の食品を冷凍処理できるのがトンネル式フリーザーのメリットですが、食品の切り替え時はコンベアの洗浄が必要です。ただし、梱包した商品を冷凍させる場合は、洗浄の手間を省くことができます。

トンネル式フリーザーはバッチ式のエアブラスト冷凍機と比較すると、大型で内部構造も複雑なので、庫内の清掃には時間がかかります。数時間は洗浄にかかると考えて工程を組むべきでしょう。

また、1日の稼働終了時も衛生面を考慮すると洗浄する必要があります。各メーカーでは、洗浄性を高めるさまざまな工夫を凝らしているので、導入時は洗浄性についても確認するのがおすすめです。

トンネル式フリーザーの設備情報

インピンジメントフリーザー(フードテクノエンジニアリング)

引用元:フードテクノエンジニアリング公式HP(https://foodtechno-eng.co.jp/product/impingement_freezer/)

特徴

商品に対して上下から風を衝突噴流(インピンジメント)させることで、高い冷却効果を発揮。風の流れを最適化することで、同社の従来品に比べ冷却期間の20%短縮と設置面積の20%省スペース化を実現しました。内部構造を改良したことで、従来品よりも冷気漏れが抑えられている点も特徴です。CIP洗浄に加えて蒸気殺菌することで、未包装商品の安全性を確立。

【対応食品】

ハンバーグ/餃子(トレイ入り)/パスタ(トレイ入り)/厚揚げ・油揚げ

【仕様】

YSJトンネルフリーザー®(タカハシガリレイ)

引用元:タカハシガリレイ公式HP(https://www.galilei-tm.co.jp/product/ysj.html)

特徴

タカハシガリレイが開発した省スペース型トンネルフリーザーのスタンダードモデル。同社オリジナルの独立構造SJノズルにより、背圧のかからないスムーズな冷気の流れを実現。商品の上下から急速に熱を奪います。搬送コンベアを2段スルー式、2段折り返し式、3段式などにすることで、省スペースと対象生産を同時に実現しました。

【対応食品】

オムレツ/唐揚げ/カニカマ/ウインナー/サツマイモ/ジャガイモ/肉団子

【仕様】

ファーストフリーザー スタンダードタイプ(米田工機株式会社)

引用元:米田工機株式会社公式HP(https://yoneda-kohki-group.co.jp/products_ff/)

特徴

パネル式のスタンダードタイプ。庫内を搬送される商品に全方向から冷風を当て、短時間で商品を冷却・冷凍します。異なる大きさの商品を冷却する際には、開口部の高さを調節し、商品ごとに冷気漏れ・外気侵入を最小限に抑えることができます。冷凍する商品に応じ、SUSメッシュベルトや樹脂ベルトなど、複数の搬送ベルトから適切なタイプを選択することが可能です。

【対応食品】

カップアイス/牡蠣/エビフライ

【仕様】

大量の食品を連続して冷凍できるトンネル式フリーザー

大量の食品をムラなく連続して冷凍できるトンネル式フリーザー。使用にあたっては、霜の除去やコンベアの洗浄など注意すべき点はありますが、食品を大量に生産する上で、生産性の向上が期待できる急速冷凍設備です。

大型の急速冷凍設備なので、機械トラブルで大量の食品ロスを発生させないよう、必ず冷凍設備のバックアップを用意しておきましょう。

食品工場の設備・設計・
エンジニアリング会社は
工場の規模で選びましょう

冷蔵庫と一口に言っても、厨房で使う小規模なものから、長期間、食材を保管するための大規模なものまで様々です。
重要なことは、自社工場の規模に合わせて適した設備や機器を提案してくれる食品工場エンジニアリング会社を見つけること。
ここでは食品工場の規模別に、食品工場エンジニアリング会社が提供できるサービスをまとめました。
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プロセスセンターエンジニアリングが特徴
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